- 羊の豆知識が増える
- 羊の面白さ(可愛さ)がわかる
- 動物園で子どもに教えることができる
- 「動物園で子ヒツジに吐かれて、着替える」という事態を防止できる
こんにちは、ひつじ好きフリーランスのToyです。
先日のひつじの毛刈り記事でも書いたように、私は学生時代に羊の世話をしたことがあります。その時に知った、羊の興味深い生態をご紹介したいと思います。
なぜ子ひつじは吐くのか
子ひつじが吐く原因は、反芻(はんすう)にあります。
反芻に失敗した時に、食べ途中のものを吐き出してしまうのです。
反芻(はんすう)とは
反芻は、ある種の哺乳類が行う食べ物の摂取方法のことです。簡単に説明すると、一度飲み込んだ食べ物を再び口の中に戻して、再咀嚼することです。
このような反芻をする動物は、一般に「反芻動物」と呼ばれています。
反芻動物の大きな特徴は、下図にもあるように胃が4つに別れている事です。
4つに別れた胃は、それぞれ第1胃、第2胃、第3胃、第4胃と呼ばれており、役割もそれぞれ違います。
一方、私たち人間には胃が1つしかありません。この人間にある胃と同じ役割をするのが、反芻動物の第4胃と呼ばれる部分です。
反芻動物には第4胃に到達するまでに通る胃が3つもあるのです。
反芻動物が持つ4つの胃がそれぞれどのような役割をするか、反芻の詳しい説明と共にご紹介します。
- まず、口で咀嚼した食物を第1胃へと飲み込みます。
- 第1胃に運ばれてきた食物は、第1胃の中に住む数億もの微生物によって部分的に消化されます。
- そして、第2胃の収縮によって、第1胃で部分的に消化された食物が再び口内へと戻されます。
- 口で再咀嚼をした後に、次は第3胃に送られます。
- 第3胃にはヒダがたくさんあります。このヒダが、再咀嚼され小さくなった食物をさらに細かくすり潰します。
- 第3胃でこれでもかというほど細かくされた(消化しやすくなった)食物が、第4胃に送られます。
- そして、第4胃では、人間と同様に胃液を使って消化します。
子ひつじが吐くとき(おさらい)
反芻が分かったところで、子ひつじが吐いてしまうタイミングを確認しておきます。
子ひつじが吐くのは、再咀嚼をする直前です!
第2胃の収縮力で口の中へと食物を送り込んだ時に、口内でキャッチし切れなかった分が、吐瀉(としゃ)物となって口から出てくるのです。
↓こんなイメージです
私が目撃したのは、生後半年くらいの子ヒツジでした。
成長する過程で、反芻の仕方も覚えていくのですかね。。。
ひつじ以外の反芻動物
ひつじの他にもたくさんの反芻動物がいるので、下で紹介しておきます。
- ヤギ
- 牛
- キリン
- バイソン
- 鹿
- ラクダ
…etc.
草食動物全てが反芻動物というわけではないので、お間違えのないように注意してくださいね。
子羊に吐かれやすいのはいつ?
もうお分かりの方もいるかもしれませんが、一応ご紹介します。
子ひつじに吐かれるという事件が発生しやすいのは、だいたい食事から3〜4時間たった頃です。
動物園では、周囲の羊がもぐもぐしていと思われます。その時は少し注意すると良いです。
飛距離はそんなに長くないため、近付けないように柵をたてている所では、きにする必要ありません。
ちなみに、これは羊以外の反芻動物にも同様に言えることです!大きなウシや、背の高いキリンなどにも注意してください。
逆に、反芻動物たちが吐いてしまう瞬間を見に行くのも面白いかもしれませんね^^